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住所を書く時のポイント

年賀状の宛名面をバランス良く綺麗に書きたいのに、コツが分からない。このように感じている方は多いのではないでしょうか。せっかく手書きで宛名面を書いても、あまり綺麗に書けずにかえってマイナスな印象を与えてしまうのは避けたいですよね。そこでこの記事では、バランス良く宛名を書く方法、基本マナー、綺麗に書くポイント、手書きと印刷の比較について詳しくご紹介します。この記事を参考にして、宛名面を美しく書けるようになりましょう。

宛名面は住所と氏名をバランスよく書こう!

宛名面は、住所と氏名をバランスよく書くことが大切です。ここでは、宛名面の書き方のポイントを5つご紹介します。また、差出人情報は表裏どちらに書くと良いかについても解説します。

宛名面の書き方①:住所は2行以内に収める

宛名面は横書きではなく縦書きとした方が無難で、美しく書ける傾向にあります。また、住所は2行以内に収めて書くことでバランスの良い仕上がりになります。住所の書き出しの位置を決める際は、郵便番号の枠を基準にしましょう。相手の住所は、郵便番号を書き入れる枠のうち、右から1つ目と2つ目の間の位置から書き始めるとバランスがとれます。取引先や目上の方などに送る際は、都道府県名から書き始めた方がより丁寧な印象を与えられます。番地の数字を書く際は、「縦書きは漢数字」「横書きはアラビア数字」にして全体的に統一感を出します。

京都府のように2行で収まらないような長い住所の場合は、市町村区など区切りの良いところで改行しましょう。1行ごとに1文字ずつ書き出す位置を下げると、階段状になって見やすくなります。番地や部屋番号が3桁以上の場合は、算用数字を用いても問題ありません。3行以上になる長い住所は、2行で収まるものより小さめに書いて、他の記載事項を書く際に読みづらくならないように工夫しましょう。

その他の気を付けたいポイントとしては、「郵便番号を正しく記載すること」が挙げられます。郵便番号の記入漏れや誤った番号を書いてしまうと、通常よりも到着に時間がかかってしまう可能性があります。また、年賀状の期間中は郵便局も混雑するため、迷惑がかからないように気を付けましょう。

宛名面の書き方②:ビル名などは省略しない

住所は省略せずに書きましょう。住所の1行目には都道府県~番地を記載します。アパートやマンション、ビルなどの建物の名称は2行目に書きます。建物の名称がわかっている場合は、省略せずに明記します。2行目は1行目より文字を一回り小さく書き、住所の書き出しの高さよりも少し下がった位置から書き始めるとバランスよく収まります。

宛名面の書き方③:敬称や肩書きに気を付ける

肩書きとは、代表取締役・部長・課長・係長などの役職名を指します。会社や団体などの組織の中でどのような地位にあるかのみを表しており、相手を敬う意味は含まれていません。

一方、敬称は差出人との関係を表すもので、相手に対しての敬意を含みます。「様」「殿」「御中」「各位」などがこれにあたります。敬称の代表とも言える「様」は、目上・目下・社内外を問わず共通して用いることができます。「殿」は自分より目下の人に対する敬称のため、目上の方に対して使うのは失礼にあたります。「先生」は、教師や医師、弁護士などの教育関係者や特定の職業に就く人に対して使用します。なお、「先生」に「様」や「殿」を併用すると二重敬称になるため注意が必要です。

以下では敬称と「御中」の正しい使い方をご紹介します。

  • ・敬称の使い方

    会社や団体などに所属する個人に宛てて出す際は、個人名の最後に敬称を付けます。

    AAA株式会社 BB部 部長 山田太郎様
    AAA株式会社 BB部 山田太郎部長
    AAA株式会社 BB部 山田太郎部長様
  • ・「御中」の使い方

    会社や団体の部署に宛てて出す際は、会社名や団体名の最後に「御中」を用います。

    AAA株式会社御中
    AAA株式会社 BB部御中
    AAA株式会社御中 BB部御中
    AAA株式会社 BB部様
    AAA株式会社 BB部御中 山田太郎様

宛名面の書き方④:相手の名前は中央に大きく書く

相手の名前は中央に大きく書くとバランスが良く、相手にも好印象を与えます。宛名面で最も大きく書く文字は相手の名前です。バランスを保つためには、相手の名前を最初に書くと良いでしょう。また、相手の住所より先に宛名を書くことで、インクで手を汚すことも避けられます。書く位置は年賀状の左右中央で、郵便番号を記入する枠の左から2番目の位置が目安です。苗字と名前の間が宛名面の中央になるように書きます。これに気を付けるだけでも、左右のバランスが整って見栄えが良くなります。

宛名面の書き方⑤:連名の場合は個々の名前に敬称を

宛名が連名の場合は、一人ひとりの氏名の下に敬称を付けます。取引先へ送る場合は連名にしないのがマナーです。

  • ・家族へ送る場合

    連名の場合は、世帯主を1番右に書くというルールがあります。世帯主は男性であることが多く、祖父や父がこれに当たります。世帯主の隣に世帯主の妻、子どもの名前を順番に書きます。世帯主の上に苗字を書き、世帯主以外は苗字を省きます。また、世帯主と世帯主の妻のみ記載し、子どもの名前は書かなくても問題ありません。敬称は全員に付けますが、子どもには「くん」や「ちゃん」を付けると親しみがわくためおすすめです。大家族で書ききれない場合は、世帯主の「氏名+家族様」というように省略しましょう。または、「〇〇家御一同様」とすることも可能です。

  • ・取引先に送る場合

    株式会社を(株)と省略することや記載しないことは大変失礼にあたるため、正式名称で明記しましょう。さらに、取引先に宛てる際に連名を使用するのもマナー違反です。同じ企業に複数人お世話になった方がいる場合は、一人ひとりに年賀状を送りましょう。宛名を書く際の順番は、「企業名」「部署名」「肩書き(役職)」「名前」です。敬称は名前だけに付けることにも注意しましょう。同じ企業の同じ部署に所属している複数人に宛てて出す際は「部署名御中」、同じ企業の異なる部署に所属している複数人に宛てて出す際は「企業名御中」と書きます。とはいえ、取引先といえども、個人宛に送ると気持ちが伝わりやすく、丁寧な印象になるため、一人ひとりに年賀状を送ることをおすすめします。

差出人の書き方:表裏どちらに書いてもOK

差出人の情報は裏表どちらに書いても問題ありませんが、表面に記載することが推奨されています。年賀状の記載情報に不備があって返送処理をしなければならない際に、表面に差出人の情報が書いてある方がスムーズに処理できるからです。また、受け取った相手が年賀状を仕分ける際も、裏面を確認する手間を省くことができます。表面を縦書きにする場合の差出人の住所氏名は、切手の幅か差出人の郵便番号枠の幅に収まるように書きましょう。

宛名書きの注意点 ~基本編~

年賀状の宛名書きにはいくつか注意点があります。ここでは、代表的な3つの注意点をそれぞれご紹介します。

赤ペンで書くのはタブー

年賀状に限らず、宛名は赤ではなく黒か青で書きます。また、黒でも弔事用の薄墨の筆ペンを使うことはマナー違反です。赤字で相手の名前を書くことも、相手に不快な思いをさせてしまうためやめましょう。赤字で書かれた氏名は、「縁起が悪い」「あなたが嫌い」「罪人」「死人」などの意味を持つからです。また、赤字を連想させることから金運を気にする方や、「血液が減る」という言い伝えから早死にすると考える方もいます。いずれにせよ、赤い文字の氏名は良い印象を与えないため避けましょう。無難に黒いボールペンや筆ペンで書くことをおすすめします。

書き損じたら書き直す

年賀状を書く際に宛名面を書き損じてしまったら、新しいはがきを使って書き直しましょう。相手の名前を書き間違えて送ることや、修正したものを送るのは大変失礼にあたります。また、自分の住所や氏名を書き間違えてしまった場合も、修正せずに新しいはがきで書き直します。書き損じた年賀はがきは、年賀状販売期間内に郵便局に持って行けば、5円の手数料のみで新しいものと交換してもらえます。この期間内に間に合わなかったとしても、5円の手数料を支払えば、「通常切手」「郵便はがき」「郵便書簡」「特定封筒」のいずれかと交換できます。

年賀はがき以外で出すなら朱書を明記する

私製はがきなどの年賀はがき以外で年賀状を出す場合は、朱書きを入れる必要があります。朱書きとは、切手の下に赤い字で「年賀」と書くことです。年賀状以外のはがきを年賀状として出す際に朱書きを忘れると、年賀状受付期間内に投函したとしても、年内に届いてしまうため注意が必要です。朱書きは赤い色であれば何を使って記載しても問題ないため、手書き以外にもゴム印や印刷を用いるのも良いでしょう。

年賀状の宛名をまっすぐ書くための基本のポイント3つ

ここでは、年賀状の宛名をまっすぐ書くための基本のポイントを3つご紹介します。

正しい姿勢を意識する

姿勢とペンの持ち方を見直して、年賀状の宛名をまっすぐ美しく書きましょう。文字をまっすぐ書くためには、正しい姿勢が非常に重要です。体が傾いているとバランスが崩れ、字が曲がってしまいます。また、正しい姿勢の方が長時間文字を書く場合も疲れません。年賀状を書く際は、足を組まずに両足をしっかりと床につけ、背筋を伸ばし、机とお腹の間はこぶし1つ分程度空けます。ペンは親指と人差し指で持ち、中指の側面で支えると良いでしょう。ペンや筆ペンは70度程度の角度が書きやすいと言われています。書こうとしている文字と体の中心が合うようにはがきを置いて書きましょう。

補助線を書いておく

意識するだけではまっすぐ書くのが難しいという方は、補助線として中央線を鉛筆で書いておくことをおすすめします。後で消すため、力を入れずにごく薄く書くのがポイントです。横書きの場合は、中央線だけでなく上下線も書いておくとより書くやすくなります。ペンのインクが乾いたら、忘れずに鉛筆の線を消しましょう。補助線を書きたくない場合は、透明の定規やクリアファイルをあてて書く方法をおすすめします。基準となる線があるとまっすぐ書きやすくなります。

文字のバランスを意識する

漢字やひらがなのバランスを少し意識するだけでも、まっすぐ書くことに繋がります。漢字やひらがなは、横の線を少し右上がりに書きます。また、止めや払いを最後まで意識し、払いがある漢字は右下に下ろすようにします。細かいポイントですが、漢字よりもひらがなを小さめに書くと、メリハリができて見栄えが良くなります。文章全体を整えるためには、文章の段落ごとに1文字下にずらして書くと良いでしょう。書き始めの位置は、右利きの方は左から、左利きの方は右から書くと、文字が伸びるのを防げます。右利きの方は、「差出人名」「差出人住所」「受け取り手の名前」「受け取り手の住所」の順に書きましょう。

【コラム】手書きと印刷、どちらがおすすめ?

年賀状を書く際は、手書きと印刷のそれぞれの特徴を理解して使い分けましょう。
宛先を印刷にする場合の主なメリットは、「文字の形やバランスが正確」「書式設定で好みの書式に変更できる」「書き間違えても印刷であればすぐに修正可能」という3点です。主なデメリットとしては、文字からの温かみがあまり感じられない点が挙げられます。
宛先を手書きにする場合の主なメリットは、「書いた本人らしさが出る」「送る相手に気持ちが伝わりやすい」「手書きならではの温かみを感じる」という3点です。主なデメリットは、書き間違えた場合に新しい年賀状で書き直さなければならないことです。手書きは丁寧な印象を与えるため、目上の方にはこちらの方が適しているでしょう。

まとめ

年賀状を美しく書くためには、宛名面の基本の書き方やバランスの良い書き方を知ることが重要です。宛名書きの注意点をおさらいすると、「赤ペンは使用しない」「書き損じたら新しいはがきで書き直す」「年賀はがき以外は朱書きが必要」、これら3点が重要です。宛名をまっすぐ書くためには、正しい姿勢・補助線・文字のバランスを意識しましょう。美しいバランスの宛名を書くことで、相手の印象に残る年賀状を送りましょう。

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