年賀状の書き方 基本構成・マナー・賀詞の選び方

年賀状は書き方のマナーが複雑だと思われがちですが、実際にはいくつかのポイントを押さえるだけで、誰でも失礼なく書くことができます。このページでは、年賀状をいつまでに準備すべきかというスケジュールから、裏面の基本構成、気を付けたいマナー、相手に合わせた賀詞の選び方まで、裏面を書く際に知っておきたい内容を網羅的に解説します。

年賀状はいつまでに準備する?

年賀状は元旦に届けたいものですが、マナーとしては松の内までに届けば問題ありません。松の内は関東地方では1月7日、関西地方では1月15日とされ、地域によって差がありますが、1月7日までに届くようにするのが無難です。

年賀状の投函受付は12月20日から始まります。年末は仕事や忘年会で忙しくなりがちなので、送り先のリストアップだけでも11月上旬までに終えておくと安心です。印刷を依頼する場合は10月末〜11月初旬の発売開始とあわせて早割キャンペーンを実施しているところも多いため、早めの準備がお得につながることもあります。

元旦に届けてもらうには12月27日までに投函を

年賀状を元日に届けたい場合は、12月27日までに投函するのが目安です。年末の忙しさで遅れることも見越して、投函受付が始まる12月20日ごろを投函目標にしておくと、余裕を持って準備できます。

2026年から引き受け開始日が変更に

年賀状の引き受け開始日は、2025年12月までは12月15日でしたが、2026年12月からは12月20日に変更されました。12月19日以前に投函すると、年賀状としてではなく通常郵便として扱われ、年内に届いてしまうことがあるのでご注意ください。

年賀状を出すのが遅くなってしまったら?

年賀状や年賀状の返信は、松の内の間に届くようにするのがマナーです。この期間を過ぎてしまった場合は「寒中見舞い」を、立春を過ぎてしまった場合は2月末までに「余寒見舞い」として出しましょう。
寒中見舞いを出す場合は、年賀はがきではなく通常のはがきを使いましょう。新年を祝う言葉は使わず、相手のことを気遣う内容を書きましょう。年賀状をもらったお礼を伝える場合は、1文でさらっと書き添えます。

年賀状(宛名面)の書き方の基本

年賀状の書き方には、いくつかの決まりやポイントがあります。それらをきちんと守るだけで、受け取った相手に良い印象を持ってもらえ、お互い新年を気持ちよく迎えることができます。以下では、宛名と裏面について、それぞれのポイントを解説します。

宛名のバランスの取り方、敬称の使い分け、住所を美しく書くコツについては「宛名の書き方」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

年賀状(裏面)の書き方の基本

年賀状の書き方には、いくつかの決まりやポイントがあります。それらをきちんと守るだけで、受け取った相手に良い印象を持ってもらえ、お互い新年を気持ちよく迎えることができます。以下では、宛名と裏面について、それぞれのポイントを解説します。

裏面の基本構成:5つの要素を入れる

裏面には、「賀詞」「謝辞」「新年の抱負か指導のお願い」「相手の健康や幸せ・繁栄を祈る言葉」「日付」の5つの要素を入れるのが基本です。

  • ①賀詞

    賀詞とはお祝いの言葉で、年賀状の書き出しに大きく書きます。
    賀詞には漢語調・口語調・英文の3種類があり、送る相手との関係性によって使い分けが必要です
    (詳しくは後述の「賀詞の種類と使い方」で解説します)。

  • ②謝辞

    賀詞に続けて、お世話になったことへの感謝を一言添えます。

    • 旧年中はたいへんお世話になりました
    • 旧年中は格別のご愛顧を賜り誠にありがとうございました
    • 昨年は至らぬ私を親身にご指導いただき心から感謝しております
  • ③新年の抱負か指導のお願い

    謝辞のあとは、新年の抱負や今後の指導をお願いする言葉を書き添えます。

    • これまでに賜ったご教訓を忘れず努力を続けてまいる所存です
    • 今年も何かとお世話になるかと存じますがどうぞよろしくお願い申し上げます
  • ④相手の健康や幸せ、繁栄を祈る言葉

    締めくくりには、相手の健康や幸せ、繁栄を祈る言葉を添えます。

    • 今年がすばらしい年となりますようお祈り申し上げます
    • ご尊家のご繁栄を心よりお祈りいたしております
  • ⑤日付

    年賀状の日付は、

    • 令和◯年元旦
    • 新春吉日

    などの慣用的な表現を用いるのが一般的です。
    また、「元旦」という言葉自体に「1月1日の朝」という意味があるため、「1月元旦」のような表記は「1月1月1日」という重複表現になり誤りとされます。

年賀状(裏面)の書き方のマナー

年賀状には、相手の状況や立場を考え、メッセージを添えます。
その際は、相手に不快感を与えないようマナーに注意しましょう。

相手のことを考えたメッセージ

  • ①相手を選ばず送れるメッセージ

    相手のことを気遣う一言や、相手の幸せを願う一言、感謝の気持ちは無難です。

    • 風邪が流行っているようですからご自愛ください
    • 心豊かな一年になりますように
    • 旧年中は大変お世話になりました
  • ②上司に向けのメッセージ

    変わらぬ指導を願う一言や、より一層仕事に精進することを伝える一言が良いでしょう。

    • 本年もより一層仕事に精進してまいりますのでご指導のほどよろしくお願いします
    • まだまだ未熟ものですが本年もよろしくお願いいたします
  • ③親戚に向けたメッセージ

    自身の家族の近況報告や、また会いたい旨を伝える内容が適しています。

    • こちらはおかげさまで家族一同元気に過ごしております
    • 今年はお会いできるのを楽しみにしております
  • ④友人に向けたメッセージ

    近況報告や次に繋がる一言を添えます。

    • 今度また一緒にご飯に行きましょう

シーン別のより詳しい文例は「もらって嬉しい!気の利いた一言メッセージ集【シーン別文例】」でご紹介しています。

相手のことを考えたメッセージ

忌み言葉とは、おめでたい場では避けなければならない言葉のことです。
以下が一般的な忌み言葉ですが、特に年賀状で注意したい忌み言葉は、「去」を含んでいる「去年」という言葉です。
「昨年」や「旧年」と言い換える必要があります。

死、血、無(梨も含む)、摩、魔、切、去(猿も含む)、終、割、悪、戻、朽、壊、敗、破、崩、別、離、戻、帰、飽、滅、苦、往、逝、痛、冷、散、悲、流、重、浅、薄、嫌、疎、褪、倒、消、詰、負、失、寂、弱、枯、閉、倒、病、衰、折

言葉の重複に注意

「新年あけまして」「令和〇年1月元旦」のように、意味が重なる表現には注意しましょう。
「あけまして」にはすでに「新年」の意味が含まれ、「元旦」にはすでに「1年で最初の朝」の意味が含まれているため、重ねて書く必要はありません。

句読点は使わないのが基本

年賀状の本文では、句読点(「、」「。」)を使わないのが伝統的なマナーとされています。
句読点には「区切り」「終わり」を連想させる意味合いがあるとされ、お祝い事に用いる文章では避けられてきました。
フォーマルな相手に送る場合はこの慣習に沿うのが無難ですが、読みやすさを重視して句読点を入れる方も増えており、親しい間柄であれば厳密にこだわりすぎなくてもよいでしょう。

賀詞の種類と使い方

賀詞は誰に送るかで選び方が変わります。
相手別の賀詞と、そのまま使える例文を以下にまとめました。

相手を選ばず使えるもの

  • 「明けましておめでとうございます」
  • 「謹んで新年をお祝いします」
  • 「新年おめでとうございます」
  • 「新春のお慶びを申し上げます」
  • 「謹んで初春のお慶びを申し上げます」
  • 「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」
  • 「Happy New Year」

例)あけましておめでとうございます
旧年中は大変お世話になりました
本年もよろしくお願い申し上げます

目上の人向け

  • 「謹賀新年」
  • 「謹賀新春」
  • 「恭賀新年」
  • 「敬頌新禧」
  • 「謹んで新年のお慶びを申し上げます」

例)謹んで新年のご挨拶を申し上げます
旧年中は大変お世話になりありがとうございました
本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます

同僚・友達

「寿」「賀」「春」「禧」「賀正」「賀春」
「頌春」「迎春」「慶春」「寿春」「初春」「新春」

例)謹んで新年のご挨拶を申し上げます
旧年中は大変お世話になりありがとうございました
本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます

おめでたい言葉が使えない場合(喪中明けなど)

「笑門来福」「一陽来復」
「謹んで年始(年頭)のご挨拶を申し上げます」
「幸多き年でありますようにお祈りいたします」

例)笑門来福
穏やかな一年になりますように